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映画『サヨナラの引力』

2026年7月3日(金)全国公開

かつて愛し合い、別れた二人が、10年の時を経て偶然再会する。サヨナラの先にある人生とは――?
韓国3週連続No.1 260万人が共感!心揺さぶる、ラブストーリーの傑作
もしもあの時、きみを手放さなければ

Review

胸が締めつけられるほどリアルな恋愛 ― SPORTS TODAY

涙を誘う傑作 ― THE STRAITS TIMES

Introduction

切なさが胸に迫る
大人のラブストーリーに、涙が広がった――
韓国で『私の頭の中の消しゴム』を超える
大ヒットを記録した話題作が日本公開。

青春を輝かせた忘れられない恋、人生の選択を描いた『サヨナラの引力』。2025年12月末に韓国で公開され、公開2週目以降、口コミで順位を伸ばし、3週にわたり週末興行ランキング1位を記録。観客動員260万人を突破し、多くの共感を集めロングランヒットとなった話題作が、待望の日本公開を迎える!まばゆいばかりの若い恋と痛切な別れ、そして予期せぬ再会。20代のきらめく青春期から落ち着きのある30代へと変化していく男女を演じるのは、人気実力派俳優のク・ギョファンとムン・ガヨン。二人の繊細でリアルな演技に引き込まれる。『82年生まれ、キム・ジヨン』で注目を集めたキム・ドヨン監督が、感情の機微を丁寧にすくいとり、心揺さぶる美しいシーンを重ね、新たな恋愛映画の傑作を誕生させた。

過ぎ去った日の愛とノスタルジーを呼び起こすだけでなく、サヨナラの先にある希望も描く。いくつもの選択を重ねてきた大人たちに贈る、人生が愛おしくなる感動作だ。

Story

忘れられない恋が、
10年の時を経てよみがえる――

2008年の夏、ソウル。大学生のウノとジョンウォンは長距離バスの中で運命的に出会う。ゲーム作家を夢見るウノと、建築家に憧れるジョンウォン。夢と不安を抱えた都会の日々の中で支え合ううちに、二人はやがて恋に落ち、深く愛し合う。しかし、若さゆえに抗えない現実の厳しさから、別れを選ぶ――。それから10年が経った2024年の夏、二人はソウル行きの飛行機で偶然再会する。あの頃の思い出を振り返る中で、ウノはずっと胸の奥にしまっていた問いをジョンウォンに投げかける。「もしもあの時…」。

Cast

  • ク・ギョファン
  • ムン・ガヨン
  • シン・ジョングン
  • イ・サンヨプ

Staff

監督:キム・ドヨン

演劇俳優としてのキャリアを積んだのち40代半ばで映画学校に入学し、映画製作を学ぶ。2018年に脚本・演出した短編映画『自由演技(原題)』で、第17回ミジャンセン短編映画祭の社会的視点を扱った映画を対象とした悲情城市部門で最優秀作品賞と観客賞をW受賞。その後、『82年生まれ、キム・ジヨン』(2020)で長編映画監督デビューを果たした。同作で登場人物の感情を的確に捉え、綿密に描く繊細な演出が評価され、韓国のゴールデングローブ賞と呼ばれる第56回百想芸術大賞や第25回春史映画祭で新人監督賞を受賞した。そのほか、これまでに手がけた短編映画に『家庭訪問(原題)』(2012)、『ナッシング(原題)』(2014)などがある。次回作として、チェ・ミンシクとハン・ソヒが出演する『マイ・インターン』の韓国リメイク版が控えている。

Keyword

Text by佐藤結(映画ライター)

  1. ウノとジョンウォンが過ごした時間

    ウノとジョンウォンが一緒に過ごしたのは北京オリンピックの開催を控えた2008年夏からの数年間。原作となった中国映画『僕らの先にある道』は2007年旧正月の前日から始まるので、1年半ほど後の設定だ。ふたりが出会う高速バスターミナルに流れるニュースでは、アメリカの投資銀行グループ、リーマン・ブラザーズ・ホールディングスの経営の悪化が伝えられ、同社はその後、9月に倒産。金融危機(リーマン・ショック)が、韓国を含む世界経済に深刻な影響を与えた。韓国の南端にある全羅南道・高興(コフン)から上京し、06年にソウルの大学に入学したウノとジョンウォンの生活は決して楽ではなく、高い住居費や熾烈な就職事情も描写されている。出会いのシーンでジョンウォンが手にしているデジカメ、ガラケーからスマホへの変化が時代の流れを感じさせる。

  2. ソウルの住宅事情

    人口の半分がソウルを中心とする首都圏に集中している韓国。地方在住の若者たちは、受験勉強に打ち込み、ソウルにある(イン・ソウル)大学を目指す。映画のなかではウノは2浪の末、ようやく大学に合格し、養護施設出身のジョンウォンは奨学金をもらうため希望とは違う社会福祉科に進学した。人口が集中するソウルの住宅事情の厳しさはふたりの住む家からもわかる。「ソウルはコンクリートの床のように硬くて冷たい」と語るジョンウォンが住んでいるのは、台所、シャワー、トイレを共同で利用する、寮のような作りの「考試院(コシウォン)」。もともとは司法試験や公務員試験の受験生たちが一時的に住む場所だったが、現在は保証金なしで暮らせる最低ランクの住居として知られている。部屋は極狭で壁が薄く、窓がない部屋もある。一方、ウノの部屋はそれよりもワンランク上の「ワンルーム」。保証金プラス月々の家賃が必要だが、契約更新にあたって大家から保証金の値上げを告げられてしまい、『パラサイト 半地下の家族』(19)でもおなじみの半地下の部屋へ引っ越すことになる。そのほか、「自分の家を建てたい」という夢を持つジョンウォンが、ソウルのベッドタウンとして知られる光明(クァンミョン)市に建設される高層アパート団地のモデルルームで働くという設定も切ない。

  3. 口コミで広がった異例の興行成績推移

    2025年12月31日に韓国で公開された『サヨナラの引力』。ボックスオフィスでは公開週末の成績こそ『アバター:ファイヤー・アンド・アッシュ』に続く2位だったが、各種サイトでの高評価や口コミが広がり、2週目から逆転。誰もが体験したことのある初恋と失恋の記憶、「あの頃」を思い出させるディテールに加え、「涙をこらえるのが難しい映画」として“泣くのを我慢チャレンジ“動画がSNS上に拡散した。最終的に260万人を超える観客を集め、恋愛映画としては22年6月公開の『別れる決心』以来のヒット作となった。今年2月に封切られ、韓国映画歴代第2位の大ヒットとなっている『王と生きる男(原題)』のチャン・ハンジュン監督も「『サヨナラの引力』が韓国映画復活の幕開けをうまく飾ってくれた」と語っている。

  4. “ムン・クー“カップルのケミストリー

    初共演かつ14歳という年齢差にもかかわらず、ウノとジョンウォンの関係の変化を細やかに演じ切ったク・ギョファンとムン・ガヨン。本国プロモーションでは“ムン・クー“カップルという呼称も用いられるなど、新鮮な組み合わせが多くの人に愛され、「普遍的な恋人像をリアルに描き出した。特に、付き合いだして間もないふたりの会話は『アドリブか?』と思えるほどテンポがよく、互いの言葉に対するリアクションも絶妙で本物の恋人同士のよう」「ク・ギョファンが、奇抜でありながらも真面目で、だからこそ愛らしい『ク・ギョファン流』の男性主人公を魅力的に描く一方、ムン・ガヨンの繊細な感情表現が作品の叙情性に深みを加える」と韓国メディアで評された。5月8日に開催された第62回百想芸術大賞授賞式で、ムン・ガヨンが映画部門・最優秀演技賞(女性)を受賞した際には、ク・ギョファンとキム・ドヨン監督が自分のことのように喜ぶ姿も話題となり、作品を通じて築かれた信頼関係をうかがわせた。